陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出れば也(暦便覧)
啓蟄とは、冬眠をしていた虫が大地が暖まり始め穴から出てくる季節。実際には虫が活動を始めるのはもう少し先になります。柳の若芽が芽吹きふきのとうの花が咲く頃でもあります。
今年(2011年)の冬は全国的に寒暖差が例年より激しい状況で、気象庁のまとめでは平均気温は全国で平年を上回りましたが、東日本の日本海側を中心に大雪などが降りました。
この季節は祈年祭など稲をはじめとする穀物の豊作を祈る祭りが全国の神社で行われます。
東大寺二月堂お水取り
奈良の東大寺二月堂では毎年、3月1日から修二会(しゅにえ)の本行が始まります。 14日間にわたって壮大な水と火の行法(ぎょうほう)が行われます。本来は旧暦の2月1日から始まる修行のため「修二会」と呼ばれ、二月堂の名の由来にもなりました。古くから「修二会が終わると春がやってくる」といわれるように、関西に春を呼ぶ行事です。
「お松明(おたいまつ)」という行事は3月1日~14日まで毎日ありますが、12日の「お松明」は毎年非常に人気で入場規制が施されるほどの混雑ぶりだとか。
通常より大きな松明(たいまつ)が上げられ、練行衆が閼伽井(あかい)から1年間の香水を汲み上げご本尊にお供えられる様子は壮大にて圧巻な模様。「お松明(たいまつ)」開始時間は午後7時30分ですが、近年午後6時前後には「誘導路」が「大鐘」の広場まで満員になるそうです。
お水取りの儀式の後に達陀(だったん)の行法が行われ、大松明を持った練行衆が本道の回廊を駆け回ります。参拝者は、この火の粉を浴びると無病息災でいられるといわれ、燃えさしを拾ってお守りにする人もいます。
【参考サイト】奈良東大寺H.P.「お松明」誘導路
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