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雨水(2月19日〜3月5日)

2010年02月18日

雨水

陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となれば也(暦便覧)

雨水とは、今まで降った雪や氷が溶けて水となり、雪が雨に変わって降るという季節を指します。この頃は、雨水もぬるみ、草木の発芽を促し、萌芽のきざしが見えてくる時期。

今年(2010年)は全国的に寒さが例年より厳しい状況ですが、まだ時おり都心部でも雪がちらつく寒さ。ころれを乗り越えれば春目前です。
また昔より、農耕の準備などは、この雨水を目安として始めるとされてきました。

各地の行事・行事食

ひな祭りの歴史

3月3日は、女の子がすこやかに成長を祈る5節句のひとつ「桃の節句」のひな祭り。ひな祭りの歴史は、中国の「曲水の宴」という上流から流した杯を取って酒を飲み、和歌を作る風流な厄除けと不浄をのぞく行事と、日本古来の「祓え(はらえ)」(罪や不浄を清める信仰)が習合したものと言われます。ひな祭りのはじまりは、室町時代の宮廷貴族の子女の雛あそびとも一説には考えられています。

当時は、紙で作った人形を身体に触れさせ、けがれを人形に移し川や海に流す「形代(かたしろ)」がひな祭りおける風習として行われていました。現在の人形を飾る風習が定着しはじめるのは江戸時代に入ってからと言われます。

ひな祭りの行事食

蛤のお吸い物

ひな祭りに蛤を食する由来には、蛤の貝は、殻の形状から同じように重なりあうものは一つとして無いことから、一夫一婦の願いを込めお吸い物として添えられています。

白酒

桃の花を太陽、白酒を月として、「日と月をまつる」という神聖な意味が白酒にはあります。昔の人はロマンチックですね。また、桃の実の形は生命力を象徴し、花の赤色に邪鬼を祓う呪力があるといわれてきました。

ひし餅

ひし餅の三色:「」、「」、「」には実はちゃんと意味があります。緑(よもぎ)は、邪気を払い、赤(桃や紅花)は魔除け、白は清浄を表し、この三色が冬(白)から春のお訪れ(緑:芽の息吹→赤:花の開花)を象徴しているとも一説には言われています。
和の食文化トリコロール、季節をさりげなく演出するところも「和のおもてなし」で素敵ですね。

各地の行事

京都 市比賣(いちひめ)神社 ひいな祭:2010年3月3日

祭神がすべて女神の神社で女性の守り神として、特に「女人厄除け」として女性たちに人気の市比賣神社。地元では「いちひめさん」としたわれ、その境内には「真名井(あめのまない)」という井戸があり、これは京都七名水の1つでもあります。
ここのひな祭りは「ひと雛」と言って、実際の人が十二単・装束などを着用するというお祭。「男雛女雛の着付実演」「ひとびな勢揃(雛段)」「官女の舞」「平安貴族の遊び」(投扇興、双六、ひな茶接待など)などさまざまな行事が予定されています。

【参考サイト】
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