箱根のお山に囲まれた自然豊かなビールの里
工場というよりは高原リゾート施設
いっちきました、大人の社会見学第二回目、今回は神奈川県の西北部、南足柄に位置するアサヒビール神奈川工場。丹沢山系や箱根外輪山の美しい山並みとそこからわきあがる清らかな水をいただく、このビール工場は東京ドーム9個分の広さを有し、敷地の50%は緑地になるまさに自然の中のビール工房。
今回も、できたてビールの試飲を楽しみに電車とバスを利用。小田急線「新松田」駅で下車、北口改札を出て左側奥にある富士急湘南バスの1番乗り場より"アサヒビール神奈川工場"行きでおよそ20分。意外と都心からもアクセスは良いです。これなら日帰り観光なんかにもぴったりロケーションです。
安藤忠雄氏の建築も楽しめる無料の工場見学
工場見学の所要時間は、約90分。はじめに、10分間は映写室でアサヒビールの説明映像を鑑賞。そこから女性ナビゲーターによる工場内の見学を60分。最後にはできたてのビール試飲タイムが20分。一日12回、朝9:30分~15時の間で30分おきに実施されています。事前の電話もしくはインターネットからも予約ができます。しかも参加費は無料。
バスを降りて早速、小雨の中をゲストハウスに向かうと工場とは思えないどこか見覚えのあるモダンな建築物が目に入ります。
あら、これは安藤忠雄氏の建築では!?入口付近の曲線など、東京の副都心線渋谷駅のスペースシップを彷彿。受付で確認するや、ビンゴ!併設されているアサヒビール園のレストランや庭園も安藤忠雄氏の設計だとか。これは後ほど建築も堪能しなければもったいない。施設内も美術館のようなゆったりした空間が特徴的です。
しっかりとしたストーリーで"なるほど!"こだわりの内容
見学内容も単なる生産工程の説明のみならず、原料の大麦の種類の違いや、実際に使用してる二条麦の熱処理した食用のものを試食させてくれるなど体感もさせてくれる演出内容は、60分の見学を飽きさせない充実した内容。よく構成を考えてますね。
2002年5月にできた神奈川工場は、「地球・地域・人との調和を考えた環境創造工場」をコンセプトに、アサヒビールの技術を結集した21世紀ビール工場として先進的な取組みを行っています。さすが、オートメーション化された工場は、人影が少なく、これだけの広い工場で従業員は、わずか80名ほど。ただし、機械化されていても適所には人の目で商品確認が施されていいました。すごいのは、品質管理室で行われる様々な検査を人の五感で行う「官能検査」。訓練を受けた専門のスタッフが試飲し、味や香り、喉ごしなどを確かめているそうです。味覚が冴える食事まえの午後11時頃と夕方4時の一日二回。ひとり大瓶一本ほど消費検査するとこか。コンピュータ制御されている工場も、最終的はやはり人間が確認するところが、ひとの造る商品なんだと改めて感じさせてくれました。
工場できたてのビールをグイッと試飲する口福
案内係の女性の非常に明快な説明後は、いよいよお待ちかね、試飲タイム。アサヒビール神奈川工場では、お1人さま3杯まで、できたて生ビールを試飲できます。もちろん、お酒を飲めない人や、ドライバーの方には、ソフトドリンクかノンアルコールも用意されています。おつまみは、スナック菓子とスモークチーズがひとつずついただけます。着席番号のテーブルに行くと、なんと名前の札が飾られていました。気の利くおもてなし力。高原ホテルにでも来たかの演出で、プチリゾート気分を満喫です。
缶ビールを美味しくする秘訣
試飲時は案内係の女性から、缶ビールの美味しい飲み方を伝授してもらいました。ポイントは、きめ細やかな泡立ち。泡は油汚れを嫌うため、グラスを洗うときは専用の油が付いてないスポンジで洗い、自然乾燥させるのが泡立ちを良くする秘訣だそうです。なるほどー。
90分の工場見学ツアー、意外とあっという間に終わってしまいました。こだわりの企業姿勢は、工場設備や商品開発のみならず、工場見学の演出やおもてなしにも良く現れてました。今度は天気の良い日に是非、広大な自然も堪能してみたいものです。
無料でたのしめるアサヒビール工場見学、かなりおすすめです。全国にビール工場以外にもウェイスキーやワイン、ソフトドリンクの工場があるので、サイトを要チェックで予約しちゃましょう!
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