酷暑を楽しめ!夏の佐渡島、岩首の夕涼み"竹灯りのつどい"に潜入!
竹灯りにともされるメローな夕刻
猛暑、酷暑も世界規模で世も末な夏真っ盛り。ここまで暑いと、クーラーなんて意味ないってな感じで、本州を飛び出してやってきました、日本海に浮かぶ自然と歴史の宝庫、佐渡島。
今回は、146人ほどの集落、岩首で8月28日(土)に開催されている竹灯りのつどいを、すゞやかに観覧してきました。
自然豊かな佐渡島には、緑も豊富でその恵みは周りの海の生体系を育んできました。岩首にも多くの竹林がありますが、近年、人口減少と高齢化により、森林整備が行われない状況が続き、竹林も荒れ果てて行く一方でした。
そんな中、元佐渡島、市議会議員の大石惣一郎さんが竹林に地元の人にも意識を向けて欲しい思いから、2006年に始めた竹灯りのつどいは、今年で4回目を迎えました。最初は地元やここに拠点をもつ大学の研究員などの有志で始め、今では東京工科大学や日本大学の研究室の学生さんなどのボランティアをはじめ、その集いは海を越えて本州にも噂は広まり出しました。
迎えてくれたのは福来軒の醤油ラーメン
さて、都合良くすいすいと今回は佐渡島に上陸。お昼時でしたので、数名と現地待合せした仲間と両津港近くの中華そば屋、"福来軒"でランチング。
今回は佐渡島ナイスグルメスポット発見にてさい先よいスタート。今度行くときはちゃんとラーメンも写真にとっておきますから。(汗)
ちなみに写真右が福来軒のおかみさん。左はハワイ大学で哲学を勉強しているジェフ(確かそんな名前)。
3,000本の竹灯籠が灯す夕べ
時がはかなくメローにうつろう酉の刻
開場は、廃校を再利用した岩首談義所に、東京の東京工科大学や日本大学の学生さんが合宿しながら竹灯籠を切り出したものを並べている真っ最中。アラフォー隊長も早速、竹筒にキャンドルを入れるお手伝いを開始。開場から海岸までの細い道にも竹灯籠を飾り、開場まで誘導灯かわりに使用。ついつい、凝り性の性格爆発にて、行きも帰りも楽しめるよう灯籠の向きを計算しつつ並び替え開始。横浜から来た、あやしいおっさん、勝手にしきり出すしまつ(笑)。そんな感じで2時間ほど真夏の炎天下で作業を手伝い、学生さんは一旦、風呂に入りに近場の温泉に出発。こちらは開場の宴会用ビールを勝手に試飲開始。良ーねー、島の夕涼み。時がことはかなくメローに移ろう酉の刻、アラフォー隊長も、早くもフロー状態解禁。
和らぐ時間を灯す竹灯籠
夕刻近く、いよいよ灯籠に点火作業開始。去年はビニールひもに火をつけて点火していたそうですが、今年は竹を細長く裂き、その棒の先にロウソクをつけた最新鋭の装備を開発。やるねー岩首科学特捜班。でも、これがなかなうまく点火できないんです。(涙)竹筒に点火装置で火を入れると先っぽのロウソクが落ちたり、火が消えたりとなんともはがゆし。最後は竹を裂いた棒自体に火をつけてみたら結構、燃えるんですね。なーんだ、これだけでいいのでした。
気づけば校舎前や校内にも灯りが灯され何ともほっこりした空気と時間が浮かび上がっていました。流れている時は、夕刻の日没と入れ替わりながら人々を包むたゆたゆとした空間を築き出していきます。
今年は、愛知県豊田市の「たんころりん」という竹で編んだ和紙の灯籠が噂を聞きつけて足助市から寄贈されていました。まさに竹灯りが繋ぐコラボレーションマッチです。
気づくと外では学生さんが竹を燃料に焼きそばを鉄板で焼いたり、体育館では宴が開始。今回は、新婚カップルの若奥様のピアノ生演奏が模様され大盛り上がり。竹灯りが灯す木造体育館に、やさし音色がよるやかに響き渡りました。
宴もたけなわ、地元の岩首の方も集まり和やかなイベントは竹灯りに照らされながら、時がゆっくりと踊りだし、闇をもゆらし続けました。「ジョン・レノンのイマジン弾いてよ」と切願する大石さんの声が体育館に朝までこだまし、和やかにイベントは幕を閉じていきました。次回は楽譜を用意しておきますから、ご安心を大石さん。
自然が自然でいるために人が手を入れる
本来は自生していた林も、一度、人間の都合で手がかけられると、生態系は人の力を必要とすることがこの荒れ果てていく竹林をみることで気づかされました。
人間の勝手な都合で木や竹を切り出し利用していき、資源を利用しなくなると、何もしないで自然に帰そうとする。しかし、そこは本来の「自然」ではなく人が作り替えてしまった人工の「環境」。
このイベントを通して、竹や木、「自然環境」にすこしでも人が意識を取り戻すよう、のらくりも全国の手作り環境イベントを応援し広めていきます。