西日本の一部は、かつては沿岸捕鯨地であり、鯨肉の供給地でありました。そのひとつ、長崎県の四代目くらさきか「ながさき鯨カツ弁当」をくらいます。

京王百貨店で毎年開催される「元祖有名駅弁とうまいもの大会」に2010年も出品された「ながさき鯨カツ弁当」。その鯨は遠く南氷洋の海から届けられたミンク鯨。捕鯨問題でニュースをにぎわせてもいますが、今回は科学的根拠や政治問題は置いておき、まずは日本の食文化を堪能させてイタダキまっす。

鯨の大和煮は幼い頃に食していましたが、カツや竜田揚げは初めて。
「駅弁大会」では実演販売にてその場でカツを揚げてなんともこうばし香りに誘われました。

さて中身の方、鯨肉の竜田揚げ、そして鯨のカツ、ご飯の上には鯨にくの甘辛醤油で煮付けられたそぼろ。

まずは竜田揚げ。こりゃー味が染み込んで旨い！秘伝のタレがまろやかで何とも上品。鯨の臭みは待った無く感じられません。お肉も柔らかい（笑顔）

もぅ、ビールなんか片手にしたら即身成仏級の悦びデス。鳥もも肉の唐揚げよりも歯ごたえあり、でもやわらかくかむごとに旨味が溶け出す。ありがとー日本、そして南氷洋！

この味わいは暴力反対なワールドピース。でも、後生に伝えたい食文化でもあるので大切にしたいです、鯨さま。

鯨カツもサクサク（涙）...冷めてもこの食感、揚げ油も新鮮な証拠です。
決して胃に持たれる感じも少なく、さすが鯨肉、ヘルシーちゃん。

カツに鯨肉にも味付けがしっかりされて、何も付けずに、一口、また一口と心のときめきにのってスキップしてやってきます。気分は愛しい新妻のもとに帰宅する夕焼け夜空の下です。

鯨のそぼろも、冷めたご飯と相性が二重丸！カツの揚げ油の香りとそぼろの甘さが何とも食欲を掻きむしります（笑）。

正直、食べてみるまではちょいちょい、話しのネタ気分で購入したお弁当。

これは本当に味わいあるお弁当でした。

ワールドピースを祈りつつ、日本の食文化が続く事を祈ります。

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